今日も健康についてをテーマに、体内時計のQ&Aをしていきます。
おはようございます!パーソナルジムリミットの中田です。
前回の投稿を読んでからお読みいただけると幸いです。
交替制勤(夜勤)と健康
交替制勤務による慢性的な時差ボケの繰り返しは、発がん、生活習慣病等の健康被害をもたらす、交替制勤務によるリスクを減らす方法として、
食事パターン・食事内容を普段と同じにする(朝食を食べ、夜食を食べない)、夜勤中に仮眠をとる、
個人のクロノタイプにあったシフト編成を組むなどが効果的であると報告されている。
これらはいかにシフトワークによる時差ボケを減らすかを考えた策である。
朝食欠食派と朝食摂食派の違いは何か?
朝食欠食は、体内時計の後退作用、メタボリックシンドローム、心疾患のリスク増加、学業成績の低下など、負の効果が大きい。
マウスでも、夜食のみ食餌を与えると、海馬の機能低下、記憶力の低下が起こる。
腸内細菌と健康の関係は?
腸内細菌叢の構成は、一日の中でリズミックに変化する。そのリズム性は時計遺伝子変異マウスでは消失するが、
食パターンの制御により復活する。
また、高脂肪食の摂取は、細菌叢のリズムや多様性を消失させる。
一方で、時差ボケは腸内細菌叢の悪化をもたらし、肥満の原因になる。
骨格筋や骨の体内時計とは?
筋肉や骨の細胞にも時計遺伝子は発現し、筋合成や骨形成には体内時計の制御がある。
時計遺伝子Bmal1のノックアウトマウスは、老化に伴い、筋肉量の低下(サルコペニア)、骨量の低下(オステオペニア)が著しい。
体内時計の乱れは筋肉量に影響を与える。
運動パフォーマンスは時間で異なるか?
運動のパフォーマンス能力(瞬発力、持久力等)は、朝よりも夕方に高い。
しかし、朝型と夜型の人では、パフォーマンスが最大となる時刻が異なる。
また、時差ボケはパフォーマンス能力を下げる。よって、アスリートは競技時刻、時差などが考えて試合に望む必要がある。
脂肪燃焼に良い運動の時間帯は?
ヒト試験では、朝食前の運動が、朝食後の運動よりも、その後24時間の脂肪酸化を誘導した。食後の運動では、
朝よりも夕方の運動の方が、交感神経の活性化、成長ホルモン分泌による脂肪分解系の亢進が期待できる。